加賀独特の「梅染」が起源 加賀友禅の歴史は、15世紀頃既に文献に記録されている加賀独特の技法である「梅染」までさかのぼる ことができます。
梅染は梅の幹皮(かんぴ)などの煎汁(せんじゅう)と媒染(ばいせん)剤による媒染法で、もともとは無地染でしたが、江戸時代に入って 5代藩主前田綱紀公のとき、宝永~正徳年間(1704-1716)頃に、 絵画を染技法で表現する兼房染や色絵・色絵紋の技法が確立され、無地染に模様が施されるようになったといわれます。
この梅染・兼房染・色絵紋を総称してお国染めといい、加賀友禅への大きなステップとなりました。特に色絵紋の繊細な技法が 友禅染の原点とも言われています。